ヴィッセル神戸は9日に、首位の川崎フロンターレ戦(等々力)を迎える。現在3試合連続引き分け中で10位神戸の勝ち点は19で、川崎Fは同38。同じ15試合消化で2倍の勝ち点差を許しており、天皇杯王者としては、理屈ではなくプライドを懸けた戦いになる。

3試合連続で先発が濃厚のDF渡部博文(33)は8日、神戸市内での練習後、オンライン取材に応じた。

「プランはいつも通りだが正直、(ポイントは)メンタルだと思っている。中心選手が出ていない状態で、僕たちや若い選手がどれだけ借りを返せるか。ひるむことなく、今いる選手でやりたい。この前は10分くらいで試合が決まってしまった」

川崎Fには2日のルヴァン杯準々決勝で0-6と惨敗を喫した。前半立ち上がりからミスの連発で、そのリベンジがある。さらにセンターラインのDF大崎、MFイニエスタ、FWドウグラスの3選手が故障などによる連続欠場の可能性が高く、総合力が問われる一戦になる。

6失点のルヴァン杯を加えれば、神戸は最近の公式戦10試合で無失点はなく、計24失点。計算上は1試合3得点しないと勝てない状況に陥っている。

渡部は「失点パターンは、ショートカウンターやミスからしている印象があって、そこを減らしていきたい。ポゼッションの形や狙いどころを再確認している」と話す。神戸に移籍して4年目。J1通算177試合11得点のベテランは、苦しい状況下でも最終ラインを守り抜く覚悟だ。【横田和幸】