来年9月に開幕する、日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」に、INAC神戸レオネッサの参入が決定した。15日、神戸市内で公開練習後取材に応じたFW田中美南(26)は「やっとプロ化する。ずっと夢だった。サッカーでお金がもらえる。男子と同じ扱いでうれしい」と顔をほころばせた。同リーグは秋春制を採用。「ヨーロッパと同じ。海外から(選手が)入ってきたり、行きやすくなる」と語った。

MF西川彩華(24)はプロ化に喜びとともに「今までのクオリティーでは観客の増加はのぞめない」とプロとしての責任も感じていた。

WEリーグでは、プロA契約選手5人以上を含む、同B・C契約選手計10人以上と契約を締結しなければならない。最低年俸も270万円と設定されているため、クラブには大きな負担になることも考えられる。だが、すでにINAC神戸では、プロのようにサッカーに専念できる環境が整えられているため、安本卓史社長は「加入申請はためらいなくやった」と明かした。

今季のホーム平均観客動員数は、新型コロナウイルスの影響で1083人。昨季は平均3300人を越え、最終節は5335人が来場した。安本社長は「5000人は最低基準。ホームタウン活動で見に来てもらう環境を作る。お金を払って来てもらえるように、選手にはがんばってもらいたい」とし、18日の日テレベレーザ戦(ノエスタ)ではカメラの台数を増やし、実況、解説付きで放送することを明かした。【南谷竜則】