J1清水エスパルスDF立田悠悟(22)が、恩師の下でさらなる飛躍を遂げる。10日は静岡市内で約1時間半の練習に参加。8対8のミニゲームでは最終ラインに入り、球際の攻防で熱のこもったプレーを見せた。

立田にとって再びの共闘となった。清水ユース時代に指導を受けた平岡宏章監督(51)が、1日にコーチから昇格した。高校3年間を振り返り「選手として最も大きく育った時期。目標や課題に向き合い、プロを意識できたのも、平岡さんのおかげ」と感謝。トップチーム昇格を果たすと、東京五輪日本代表候補にまで成長した。グラウンドで声を張り上げて指示を飛ばす指揮官の姿に、立田は「懐かしい。ユースの時を思い出す」と笑顔。その上で「監督と選手として、また一緒に戦えるのはうれしい」と話した。

平岡体制の初陣で、8試合ぶりの白星となった3日の神戸戦(3○1)は、ベンチスタート。終盤の守備固めでピッチに立った。「うれしさよりも、悔しさの方が大きかった」と振り返った。指揮官は「調子の良い選手を起用する」と明言。立田は「平岡さんは守備のチャレンジ&カバーを細かくやる人。監督の求めることを体現したい」と力を込めた。

14日の次節C大阪戦(アイスタ、午後2時)では今季初の連勝が懸かる。立田は「能力が高い前線の選手をいかに抑えるか。先制点が鍵になる」。恩師へ2勝目を届ける。【古地真隆】