ロシアプレミアリーグ(1部)の強豪ルビンが、東京オリンピック(五輪)世代の湘南ベルマーレMF斉藤未月(21)の獲得に乗り出していることが12日、分かった。

複数の関係者によると交渉は既に最終段階に入っており、本人もロシアでのプレーを望んでいるという。交渉がまとまれば、今季終了後に移籍することになる。

ルビンは現在10位だが、08、09年にリーグを連覇し、欧州チャンピオンズリーグ(CL)にも出場している強豪。09-10年の欧州CLでは初出場でバルセロナから金星を挙げるなどしている。斉藤は、本拠地のあるロシアの大都市カザンも含め縁がある。18年6月、W杯ロシア大会に臨む日本代表のベースキャンプ地がカザンで、ルビンの施設をそのまま使用した。斉藤はU-19日本代表として遠征し、施設内に滞在。久保建英らと日本代表の1次リーグの一部試合も観戦し、日本代表の練習サポート役もこなした。最高峰の舞台を体感した土地で、かねて目標に掲げる海外挑戦の1歩を踏み出すことになる。

湘南の下部組織で育ち、16年5月にプロ契約した。下部組織から鍛えた90分走り抜く走力は折り紙付き。166センチと小柄だが、ボール奪取能力も光り、ボランチが主戦場で17年から主力に定着している。世代別代表にも継続的に選ばれており、東京五輪代表入りが期待される逸材。湘南の先輩で日本代表に定着し活躍するMF遠藤航(シュツットガルト)のように海外でもまれ、たくましく成長し、東京五輪とA代表への道を切りひらく。

◆斉藤未月(さいとう・みつき)1999年(平11)1月10日、神奈川県藤沢市生まれ。藤沢FCを経て、小学校時代から湘南の下部組織に所属。15年にトップチームに2種登録され、16年にプロ契約。19年U-20W杯ポーランド大会日本代表の背番号10を背負い、主将も務めた。166センチ、64キロ、血液型O。