レジェンドからの金言を胸に刻み、屈指のゲームメーカーへと飛躍する。ベガルタ仙台MF上原力也(24=J2ジュビロ磐田)はプレーにかかわり続け、長短のパスで展開していくボランチだ。磐田では元日本代表で横浜FCのMF中村俊輔、セレッソ大阪FW大久保嘉人、磐田MF遠藤保仁と同僚。超一流を肌で感じ、力に変えてきた。

プロ7年目、並々ならぬ覚悟での初移籍だった。環境を変える不安はゼロではなかったものの「それがどうでもいいぐらい新しい挑戦や成長の可能性が大いにあるところでやりたいと決断した」。新天地で伸ばしたい部分は山ほどあり「基本的にすべての技術、フィジカル、メンタルで一皮、二皮むけなければいけない」とJ1で大暴れを誓う。

日本代表で背番号「10」を背負った中村が少年時代のヒーロー。「ジュビロで一緒にプレーして本当にうまさを感じた。そういう意味では小さい頃からの目標の選手とやれたのは大きいです」。ボールの速さ、高さ、回転を意識したキック技術やポジショニングで「俊輔流」を伝授された。

大久保と遠藤も「俊さん(中村)と同じぐらい影響を与えてくれた2人で、ヨシトさん(大久保)に口酸っぱく言われた前を向く、前にボールをつける意識は少しは成長したと思う。ヤットさん(遠藤)は理想像というか日本で一番のボランチ。自分が出てない試合も見返すぐらい勉強してました」。仙台の新たな「心臓」として力強く君臨する。【山田愛斗】(おわり)

◆上原力也(うえはら・りきや)1996年(平8)8月25日生まれ、静岡県伊東市出身。磐田U-18、磐田を経て期限付き移籍。J1通算57試合3得点、J2通算38試合2得点、J3通算6試合0得点。インドア派で息抜きはゲーム(PS4、ニンテンドースイッチ)やYouTube。愛称「リキヤ、リキ」。174センチ、66キロ。背番号6。