ベガルタ仙台は守備崩壊が止まらず、3連敗を喫した。アウェーで湘南ベルマーレに1-3の敗戦。2戦連続5失点からの立て直しへ絶対に落とせない1戦だったが、またもや複数失点し、ここ3試合で計13失点と悪い流れを断ち切れなかった。課題の立ち上がり、前半2分に先制を許すと、後半にも早々と2失点。0-3の同25分にMF松下が得点を決めたが、反撃が遅すぎた。

試合2日前の11日、2011年に発生した東日本大震災から10年を迎えた。震災当時も指揮していた手倉森誠監督(53)は「大敗した部分を断ち切る3・11にしなければいけない」と強い覚悟で湘南戦に臨んだ。

この試合は雷雨の影響で予定より1時間遅れでキックオフ。仙台は開幕4戦目で初めて3バックでスタートした。より守備に重きを置いたはずだったが、まさかの3失点。相手より3本多い13本のシュートを放つも、0-1の後半6分、FW皆川がGKと1対1になる同点機を決めきれなかったことが結果的に響いた。

第1節サンフレッチェ広島戦は前半33分、同2節川崎フロンターレ戦は同12分、同3節サガン鳥栖戦は同5分に先制されている。この試合は前半2分、立ち上がりに失点する悪癖をまたしても露呈した。手倉森監督は「一生懸命勝ちたくてプレーしてるが、逆境、苦境の中でピッチで見せる判断が、少し気負いだったり、気後れだったり、過剰に反応したり…。ちょっとうまくいかないと今日のようにイライラさせられてしまい、冷静にものごとを判断することが場面によって欠けたゲームだった」と総括した。

今季は4チームがJ2に自動降格する。仙台は4試合を終えて1分け3敗の勝ち点1、得失点マイナス11で、暫定18位に沈んでいる。指揮官は「今が耐えどきだと思います」。残りは34試合あるものの、残留へ向けて早くも試練が訪れた。【山田愛斗】