清水エスパルスユースは、リーグ初制覇に向けて個性豊かなメンバーがそろった。就任2年目の岩下潤監督(47)は「明確な特長を持った選手が多い。勝負にこだわり、試合を重ねる度に成長してほしい」と期待を寄せた。

ボランチの鈴木は、長短のパスを織り交ぜて攻撃を組み立てる能力がある。指揮官からは「周囲に自分の考えを発信する力をつけてほしい」と注文され、主将に抜てきされた。「責任感を持ってやりたい」と自覚は十分だ。既に千葉らとともに、トップチームの練習に参加。「判断の速さが桁違い。ユースでもプレーの基準を上げていきたい」と刺激を受けている。

1トップに入る千葉は、得点能力の高さが際立つ。一昨年の茨城国体では、少年男子県選抜に入り、8年ぶりの優勝に貢献。5試合8得点で大会得点王に輝いた。最終学年となり、プレミアリーグの舞台で、その再現を狙う。「優勝はもちろん、個人としても得点王を目指す」と誓った。

2011年に大会が発足してから、チームはEASTリーグ2位が3度。あと1歩のところで苦杯をなめてきた。「苦しいときこそ点を決めて、チームを勝利に導きたい」と千葉。スタートダッシュで波に乗り、初の頂点まで駆け上がってみせる。【古地真隆】