J1最強の矛と盾が対戦する。

首位川崎フロンターレと2位名古屋グランパスは、中4日での2連戦(4月29日・豊田ス、5月4日・等々力)に挑む。

ここまで12試合を終えて、川崎Fはリーグ最多30得点、名古屋は最少3失点。延長戦が廃止された03年以降のリーグ戦で、12試合を終えて3失点は史上最少。30得点は過去4位タイの記録だ。ちなみに最も多かったのは、1シーズンの最多得点記録を更新した昨季の川崎Fで、34得点だった。

川崎Fは、FWレアンドロ・ダミアンが7得点、MF家長が6得点、MF三笘とFW小林が4得点ずつと、4人で21得点を奪っている。前線から相手守備陣に猛プレスをかけてボールを奪い、どこからでも簡単にゴールを決めてしまう。

一方の名古屋は、DF丸山と日本代表DF中谷の2センターバック、GKランゲラック、ボランチのMF米本と日本代表MF稲垣が形成する、強固な守備網が武器。今季は9試合連続無失点というリーグ記録も樹立した。

川崎Fの鬼木達監督(47)は、名古屋の印象を「守備がオーガナイズ(統率)されていて、堅くやりながらも、前線の個の力が発揮されていて、バランスがいい。粘り強い戦いの中で、勝ち点を積み上げている。クリーンシートの量も普通じゃない。リスペクトしながら戦わないといけない」と話した。「矛対盾」は、果たしてどちらに軍配が上がるのか。

◆データ 名古屋は1試合平均0・25失点と鉄壁の守備を誇るが、被シュート数だけなら川崎Fがリーグ最少の70本で、名古屋はそれより多い80本。それでも失点は川崎Fの8点に対して名古屋は3点のみ。このデータが、最後のとりでであるGKランゲラックの存在の大きさを際立たせる。ペナルティーエリア内からの枠内シュートに対するGKセーブ率は1位の93・3%。1試合平均2・50得点の川崎Fが相手となれば、抜群の安定感を誇る守護神の見せ場も増える?

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