J2アルビレックス新潟のFW鈴木孝司(31)が「パパ1号」を狙う。23日の練習後、里帰り中の夫人が16日に県外の病院で第1子(長男)を出産したことを明かした。2-0で快勝した21日のアウェー・ブラウブリッツ秋田戦では、チームメートたちが2度、ゆりかごパフォーマンスで祝福ムードを演出していた。勝ち点40で3位新潟と、1位京都サンガF.C.の勝ち点差は1。幸せの重みを感じる新米パパが、26日ホーム水戸ホーリーホック戦で果敢にゴールを狙い、チームを2連勝に導く。

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鈴木が「イクメン生活」を楽しみにしている。16日に約3500グラムの長男が誕生したばかり。夫人が里帰り中のため出産に立ち合うことはできなかったが、毎日送られて来る動画や画像を楽しみにしている。「1日1日、顔や表情が違う。今は奥さん似。でも目元は絶対に自分。すごくかわいい。(新潟に)帰ってきたら何でも手伝う」と積極的に家事や育児を手伝うつもりだ。

ともに戦う仲間たちも鈴木家の第1子誕生を喜ぶ。前節21日の秋田戦ではMF本間とFW矢村の得点後にゆりかごパフォーマンスで盛大に祝福。また現在は全員でお金を出し合い、育児グッズのプレゼントを計画中だ。MFロメロは「(鈴木)孝司に何か欲しいものはあるか聞いたら『洗濯機』とボケられたが、ベビーカーなどを考えている」と明かし、「いいことがあるとチームがまとまる。(鈴木も得点で)勢いに乗ってくれたら」と続けた。

鈴木は家族のためにも、チームのためにも仕事場である「ゴール前」での動きにより磨きをかける。右足負傷による離脱もあり、3月27日ホーム東京V戦以降ゴールからは遠ざかっているが状態は上向いている。「チーム全体で(攻撃時に)前を向く意識が高まっている。FWとしてどんな形でも得点したい」。26日の水戸戦で完全復活が待たれるストライカーが、幸せの重みをモチベーションに変え、準備を進める。【小林忠】

○…21日の秋田戦で頭部に相手のクリアボールが直撃し、前半43分に途中交代となったMF三戸舜介(18)は休養のため、この日の練習を欠席した。アルベルト監督は「(三戸は)軽度の脳振とうを起こしたが、本人はもう元気。Jリーグのプログラムに従い、段階的に復帰を目指すため週末の試合(水戸戦)は出場できないが、心配はいらない」と話した。