既に首位で決勝トーナメント(T)進出を決めていた名古屋グランパスは、土壇場でクラブ初の1次リーグ6戦全勝を逃した。勝利目前の後半終了間際にクリアミスで失点し、2位浦項(韓国)と1-1で引き分けた。だがFW前田直輝(26)が大会初ゴールを決めるなど、6戦を通じて優勝候補の実力を発揮。通算5勝1分けで終え、9月の決勝T1回戦に備える。

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首位通過が決まっていた名古屋は、最終戦を消化試合にしなかった。フィッカデンティ監督が「勝つために適当なプレーはしない」と宣言していた通り、ほぼ主力で臨んだ。だが勝利目前の後半終了間際、今大会初先発の20歳DF藤井が痛恨のクリアミスで失点。過去3度の出場でできなかった1次リーグ6戦全勝が消えた。

「最後にああいう形で同点に追いつかれているのは、まだまだ詰めが甘い。決勝Tでは、その1点が大きな意味を持ってくる」。後半6分に大会初ゴールを決めた前田は、チームの思いを代弁した。

初出場した09年にベスト4の経験がある名古屋は今大会6試合を通し、総失点はわずか2。FWマテウス、山崎が各4得点するなど個人技はもちろん、組織でアジア初制覇を狙える力を示した。悔しいドローを課題に、17日の鳥栖戦からJ1リーグで再出発する。

◆ACL東地区1次リーグ◆ 日本勢はC大阪、名古屋がタイで、川崎F、G大阪がウズベキスタンでの集中開催に参加。F~J組の各組1位と、各組2位の計5チームのうち、成績上位3チームの計8チームが決勝トーナメントに進む。1試合の交代は5人まででVARは準々決勝から採用