セレッソ大阪がクラブOBで元日本代表MF乾貴士(33)に復帰要請し、本格交渉していることが26日、分かった。

スペイン2部への降格が決まったエイバルを6月限りで退団した乾は現在無所属。本人は8月中旬開幕の同国1部でのプレーを希望しているが、移籍先が決まらなければ今夏、C大阪へ10年ぶりの復帰となる。

乾はMF香川真司(PAOK)と並ぶC大阪のレジェンドで、過去にも古巣復帰を促してきた。今回は所属先が決まらない上に、C大阪は最近9試合、3カ月以上未勝利の12位に低迷するなど、いまだに攻め手が確立されていない。特に2列目の左サイドは人材難が続き、乾が加入すれば心強い。11年8月、C大阪から乾の欧州初挑戦を快諾したのが現在のレビークルピ監督で、受け入れ態勢も整っている。

乾の年俸は推定1億円と高額になるが、スポンサーも集客力のある選手を求めており、獲得の障害はないという。18年W杯ロシア大会で日本のベスト16に貢献した男が、C大阪の救世主になるかもしれない。

◆乾貴士(いぬい・たかし)1988年(昭63)6月2日、滋賀・近江八幡市生まれ。野洲2年時に全国高校選手権優勝、横浜を経て08年途中にC大阪へ。11年8月に当時ドイツ2部ボーフムに移籍、その後はフランクフルト、スペイン1部エイバル、ベティス、アラベス、エイバルに所属。国際Aマッチ通算36試合6得点。169センチ、63キロ。