ヴィッセル神戸が8日に発表した日本代表FW大迫勇也(31)の獲得。約7年半ぶりのJリーグ復帰になるが、古巣鹿島アントラーズではなく、これまで接点のないクラブの神戸移籍で決着した。

ただ、大迫伝説をひもとけば、クラブが拠点を置く神戸市には縁があったのかもしれない。鹿児島城西3年時の08年度、大迫は全国高校選手権で1大会最多得点記録となる10ゴールを達成した。

準々決勝では滝川第二(兵庫)に6-2で大勝。2ゴールした大迫に対し、滝川第二の主将が試合後の控室で号泣しながら「大迫、半端ないって」と、実力に感服。その一部始終の映像がテレビで流されて一躍、話題になった。

さらに約10年後の18年ワールドカップ(W杯)ロシア大会での大迫の活躍で、「大迫、半端ないって」が再びワイドショーなどで脚光を浴び、流行語になった。

滝川第二は神戸市西区にある私立高校。同高サッカー部のあるOBはこの日、大迫の神戸移籍を聞き「大迫選手本人は、今回の件でもちろん、滝川第二のことはまったく気にしていないでしょうけど、何かの巡り合わせかもしれませんね」と苦笑いを浮かべた。

ちなみに神戸の練習場も神戸市西区にあり、同高とはご近所さんでもある。