首位川崎Fが優勝へ王手をかけた。FWレアンドロ・ダミアン(32)のゴールで清水を1-0と下し、リーグ戦7連勝で勝ち点を84に伸ばした。2位横浜がC大阪に1-2で敗れたため、勝ち点差は12に広がった。11月3日の次節浦和戦に勝って横浜が引き分け以下か、引き分けて横浜が敗れると、4試合を残し、2年連続4度目のリーグ制覇が決まる。。

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川崎Fの連覇が目前に迫った。守備を固める清水からレアンドロ・ダミアンが奪った1点で、2位横浜を突き放す大きな勝ち点3を手にした。鬼木監督は「(公式戦は)3週間ぶりで難しい立ち上がりになったけど、時間とともにやるべきことができた。この時期は結果が大事。1点取って守り切るところで、選手はよく頑張ってくれた」と、苦しい内容を勝ちきった選手をねぎらった。

攻めあぐねるチームを救ったのは、3戦連発のブラジル人エース。海外メディアでは、今季で契約が切れるレアンドロ・ダミアンに対して、複数の海外クラブが興味を示しているとの報道もある。この日、等々力のスタンドはブラジル国旗とポルトガル語の横断幕で埋め尽くされ、残留を望むサポーターの熱い気持ちが届けられた。「感謝の気持ちでいっぱい。ああいうメッセージがモチベーションを上げてくれる。(移籍するか)決断しないといけない時は来ると思う。ピッチでできることを精いっぱいやってチームに優勝をもたらしたい」と、得点王も争うエースが今季にかける思いは強い。

17年から指揮を執る鬼木監督も、優勝すれば史上最多の4度目Vを達成する。夏場の失速からも復活し、現在リーグ戦7連勝と勢いは止まらない。昨季は優勝のかかった試合で敗れただけに、指揮官は浦和戦に向けて「(横浜の結果ではなく)勝ち点3=勝利を意識したい。優勝に向かって全員が戦う姿勢を貫きたい」と集中した。【杉山理紗】