北海道コンサドーレ札幌四方田修平ヘッドコーチ(48)が横浜FCの監督に就任することが10日、両クラブから発表された。オンライン取材に対応し、99年から下部組織含めて23シーズンを過ごした札幌との別れを惜しんだ。横浜FCは来季J2に降格するが、「まずは1年でJ1復帰を第一の目標にやっていきたい」と掲げ、対戦相手としての札幌凱旋(がいせん)を心待ちにした。

主な一問一答は以下の通り。

-横浜FC就任の話のタイミングとその時の心境は

四方田氏 以前から他のクラブも含めて一緒にやりたい、興味があるという話は時々いただいていて、具体的には最終戦(4日)後。この数年は自分自身チャンスがあったらチャレンジしたいという気持ちもあった。即決はできなかったけど、率直にうれしい気持ちと札幌を離れたくないという気持ちと2つの気持ちがずっと揺れ動いていたが、最終的には決断した。

-決断を後押ししたのは

四方田氏 このタイミングでチャレンジしなければいけないんじゃないか。監督というポジションから離れて4年たって、ミシャさん(ペトロビッチ監督)のいいものを見させていただき、そろそろ自分でもトライしてみたいという思いが大きくなってきたタイミングだった。

-15年札幌の監督就任時はシーズン途中からだった。今回は違う環境での監督就任。チームを指揮する上では

四方田氏 当時と違うのはプロのチームでここまで6年半、J1、J2を経験し、ある程度J1、J2のレベルを把握してスタートを切れる。シーズン途中からではなくシーズン最初から準備ができる。ある程度自分の中で計画している。いい準備が出来るんじゃないかなと思う。

-札幌を離れる心境は

四方田氏 寂しい限り。考え過ぎると目頭が熱くなってくる。できるだけそういう感情から逃げているのが実情です。

-選手やスタッフへのあいさつは

四方田氏 最終戦後だったので、そういうあいさつが全く出来なかったのが心残りです。

-札幌サポーターへのメッセージ

四方田氏 みなさまには感謝の気持ちしかありません。コンサドーレの主役はコンサドーレサポーターと、このコロナの2年間で強く感じた。僕自身たくさん思い出ができたが、その思い出はサポーターと共有できたもの。同じ思い出を共有できたことを光栄に思っているし、感謝している。来年以降いなくなるが、これからも私自身コンサドーレのサポーターであり続けるし、このクラブを応援する気持ちは変わらない。同じサッカーという場でまた会えることもある。そういう日を楽しみにしている。

-ペトロビッチ監督から学んだこと

四方田氏 ミシャさんから学んだ一番大きなことはプロの監督としての厳しさ。組織的な攻撃は私としては学んだ部分。そういう部分は今まで培った部分に加えて、これから横浜FCでの仕事にいかしていきたい。

-札幌はどんな存在

四方田氏 今では間違いなくJリーグで一番好きなチームだし、自分の家、サポーターのみなさまも含めて家族のような存在で、正直まだここからいなくなることに気持ちが追いつかないのが率直な気持ち。

-横浜FCでは

四方田氏 やるからにはアグレッシブで攻撃的なチームをトライしたい。僕の中でずっと感じているのは攻撃か守備どちらかではなく現代サッカーは攻守一体になってきている。そういう意味で攻守にスピーディーでハイテンポな現代サッカーにマッチしたチームにトライしていきたい。あとは選手をよく見てみて。対戦相手としては見てきたが横浜FCでもいなくなる選手と来る選手が出てくる。選手を最終的に確認しながらチームづくりを進めていきたい。

-来季J1昇格を果たし、23年にJ1での札幌との対戦へ

四方田氏 まずは1年でJ1復帰を第一の目標にやっていきたい。その先に再来年、札幌ドームでコンサドーレと対戦できる舞台を楽しみにしている。そこを目標に頑張っていきたい。