帝京長岡高サッカー部が、全国選手権で男女アベック優勝を狙う。2大会連続で4強入りを果たしている男子サッカー部(4大会連続9度目)は31日、初戦の2回戦で神村学園(鹿児島)と対戦する。攻撃の要はU-17日本代表候補のMF広井蘭人(2年)。卓越した技術でチームをけん引する。【小林忠】

攻撃の中心を担う技巧派レフティーが、強い覚悟で自身2度目の全国選手権に挑む。主に右サイドに位置する広井は、カットインから多彩なパスで攻撃を操り、自らもゴール前に進入してチャンスをつくり出す。点取り屋のFW渡辺祐人とキープ力のあるMF三宅凌太郎(ともに3年)とのトライアングルは切れ味抜群で、「攻撃は自由にさせてもらっている。『俺がチームを勝たせる』という気持ちでプレーする」と決意を示す。

広井は10、11月にJ1クラブの練習に参加。スピード感、プレーの質や強度で差を感じたが、ボールを受ける位置やタイミング、ゴールにつながるパスには手応えをつかんだ。「楽しくてしょうがなかったし、上を目指したいと思った。今回の選手権で、自分をもっと売り込みたい」と夢のプロ入りへ向けて思いを加速させている。

前回大会は1年生ながら全4試合に先発出場し1得点。大会優秀選手にも選ばれ、ブレークを果たした。「全て決勝のつもりで戦うが、まずは初戦。チームも自分も強敵に勝って勢いをつけたい」と気合を入れた。

◆広井蘭人(ひろい・らんど)2005年(平17)3月5日生まれ、新潟県小千谷市出身。小千谷SC-FC大和ジュニオルス-長岡JYFC-帝京長岡。U-15、16、17日本代表候補。20年度全国選手権優秀選手。21年日本高校選抜。171センチ、59キロ。利き足は左。