今季限りで現役引退する浦和レッズMF阿部勇樹(40)が、天皇杯を掲げた。優勝セレモニーをベンチ前で見つめていると、ロドリゲス監督、MF宇賀神、DF槙野らから呼びかけられた。少し照れくさそうに、仲間達のもとに駆け寄ると、カップを頭上に掲げ、喜びを爆発させた。

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「阿部ちゃんに天皇杯を」。その合言葉で、頂まで登り詰めた。ロドリゲス監督は「阿部がカップを掲げることを全員イメージしてやっている」と、チームの一体感を口にしていた。苦楽をともにしてきた守護神・GK西川は「阿部選手にカップを掲げて貰いたい」と気合の入った表情で、ゴールマウスを死守。ベンチ外となり、スタンドから戦況を見つめた「阿部ちゃん」を最高の形で送り出した。

 

▽日本協会の田嶋幸三会長 浦和はロドリゲス監督のもと、クラブがひとつにまとまっての優勝だと思う。槙野選手のゴールは映画になるようで、情熱が表れたもの。引退する阿部選手の功績に感謝するとともに、経験を日本のサッカーのために還元して欲しいと願っている。