MF古川陽介(3年)は、節目の第100回大会で主役になる。同校のエースナンバー「10」をつけて臨む高校生活最後の大会。「自分の名前を全国にとどろかせるような活躍をしたい」と抱負を語った。

卒業後は、来季J1昇格の磐田加入が内定。あいさつ代わりの華麗なプレーをジュビロサポーターに見てもらうつもりだ。

最大の武器は、分かっていても止められないドリブルだ。スピードの緩急と鋭い切り返しの連続で相手をかわし、ゴールに向かう。「見ているのは相手選手の重心と間合い」。試合では複数人からマークを受けることもあるが、臆することなく仕掛ける。厳しいマークも覚悟の上で「そこを突破してこそ本物。駆け引きで勝負したい」と力を込めた。

全国制覇した2年前は、スタンドで応援していた。先輩が成し遂げた偉業は鮮明に覚えている。目標は2年ぶりの王座奪還だけではない。「一昨年の強さを塗り替えるような圧倒的なサッカーで勝ちたい」と燃えている。待ちわびた徳島商との1回戦は29日、千葉市のフクダ電子アリーナで行われる。「チームを勝たせる仕事をしたい」。記憶にも残るプレーで全国の頂点まで駆け上がる。【神谷亮磨】(おわり)

◆古川陽介(ふるかわ・ようすけ)2003年(平15)7月16日、滋賀県生まれ。小1から「AZUL FC」(甲賀市)でサッカーを始め、中学時代は京都U-15でプレー。家族は両親、姉、兄。174センチ、61キロ。血液型O。