愛知県3部リーグ(5部相当)の中部大第一は、高校年代最高峰のプレミアリーグを戦う大津(熊本)に真っ向勝負を挑んだ。

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夏の高校総体は、愛知県予選初戦負け。かつて名古屋グランパスの守護神として活躍し、その後、同クラブでGKコーチを務め、現役時代もともに戦ったストイコビッチ監督(現セルビア代表監督)とともに、2010年のJ1リーグを制した経験もある伊藤裕二監督は「実際ここ(初戦)しか見ていなかった。この試合に全てをかけていた」。強豪・大津との対戦決定を受けて、入念に対策を練ってきたことを明かした。

大津の特長のひとつが、セットプレーからの得点。警戒していたが、開始4分にCKから失点した。25本ものシュートを浴びて、終わってみれば5失点で大敗した。

しかし、伊藤監督の口からは感謝の言葉がこぼれた。「(学校のある)日進市に隣接する市町村の子がほとんどで、遠くから来ているのはGK下村駿くらい。そのメンバーでずっとやってきて、全国に来ることが夢だった。彼らは本当によく努力して、ポジティブな取り組みをしてくれた。ここに連れてきてくれてありがとう、という気持ちしかない」。強豪相手にひるまず立ち向かった選手をねぎらった。

先発11人中、3年生は5人しかいなかった。ベンチ含めても半分以上が下級生。若いチームでつかんだ、初の選手権の舞台だった。主将としてチームを引っ張ったMF大嶽匠矢(3年)は、「こんな舞台に立てたことは、1年生、2年生にいい経験をさせられてよかったと思うし、親や家族、監督さんに、少しでも恩返しができたと思う。来年、再来年、強い中部第一を全国で見せられるように、後輩たちには頑張ってほしい」と思いを託した。

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