ミシャサッカーに1日も早く順応してみせる。北海道コンサドーレ札幌に今季新加入したMF井川空(22)が20日、沖縄キャンプで汗を流した。札幌U-18出身で音更町出身の道産子は、ミハイロ・ペトロビッチ監督(64)の考える戦術を理解し、ピッチ上のプレーで表現すべくレベルアップを誓った。

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ミシャサッカーを初めて肌で感じた新加入の井川は痛感した。「頭をフルで回転させないとやっていけないサッカーだと思う」。ペトロビッチ監督が合流して2日目。濃密な練習から、想像以上に指揮官の考える戦術に難しさを感じた。「(新加入の)興梠選手もミシャさんのサッカーというのはもう擦り込まれている。僕だけまだ戦術の理解度が追いついていない。早くフィットさせて試合に使っていただけるように頑張りたい」と気を引き締めた。

筑波大を経て今季新加入した。札幌U-18ではFW藤村怜(22)と同期で、赤黒の練習着にはなじみがある。「久々に着てすごく楽しいですし、4年前よりは自分も成長していると思うので楽しめている」。高卒でトップチームに上がれず悔しさも味わったが、大学4年間で磨き直し札幌の一員になれたからこその心地よさがある。初のキャンプに「強度も高くていい練習ができている。ただ体に相当な負荷がかかっている部分もあるので、そこは慎重に。1年目ですけどケガをするのが一番もったいないので」とケアにも気を使っている。

15日に誕生日を迎えた22歳は爽やかな笑顔が印象的だが、ピッチに立てば表情は一変する。練習では常時マウスピースを着用。「高校からずっとつけている。自分はけっこうファイター系の選手だと思っているので(マウスピースが)あることでより強く行ける」と一歩も引くつもりはない。

この日も午後の練習でミニゲームを行うなどみっちり汗を流した。この沖縄キャンプで最大のテーマがある。「ミシャさんのサッカーをまずいち早く理解して、それをピッチ内で表現できるようにならないと。理解するとともに自分の能力を加えてしっかり表現していけるように」とアピールする。【山崎純一】

◆井川空(いがわ・そら)2000年(平12)1月15日、音更町生まれ。プログレッソ十勝FCU-12でサッカーを始め、高校時代は札幌U-18に所属。17年には2種登録選手としてトップチームに登録された。筑波大を経て、21年11月に札幌加入が決定。背番号29。180センチ、74キロ。