Jリーグは31日、22年第1回理事会を行い、次期チェアマンにJ1札幌の野々村芳和会長(49)が内定したと発表した。Jリーグでプレー経験のある初のチェアマンとなる。

オンライン会見に出席した野々村氏は「40年以上サッカーと一緒に生きてきました。いろんな立場に応じた気持ちを経験してきているので、難しい決断をしないといけない中で、それぞれの時代に感じた気持ちを大切にしながら、よりよいサッカー界にしていけるように頑張っていきたい」と力を込めた。

野々村氏は、静岡市出身で慶大から市原(現J2千葉)入りし、01年に札幌で現役を引退。13年から務めた札幌の社長を退き、会長に就いていた。

上限の4期8年を務めた村井満チェアマン(62)の後任で6代目となり、3月15日の定時社員総会、同日の理事会決議を経て正式決定する。選考過程でJリーグの執行部は関わっておらず、約400人を超える候補者の中から選出されたという。

現チェアマンの村井氏もオンライン会見に出席。「30周年を迎えるタイミングにふさわしい、新たなチェアマン」と話した。20年2月の開幕直後に札幌の試合を視察した際、野々村氏とスタジアムの駐車場で1、2時間にわたり、コロナ対策について意見を交わしていたという。「それが最終的には4カ月の(リーグ)中断につながる意思決定となった。野々村さん現状に対する洞察の深さと、今後の展望に対する見識の高さを、その知見で再認識した。野々村さんらしい大改革を私は歓迎しますし、心から応援したい」と新チェアマンの背中を押していた。