2年ぶりの開催となった柏レイソルとJ2ジェフ千葉とのプレシーズンマッチは、柏が新加入FWドウグラスの得点で競り勝った。

柏はキャンプ期間中、新型コロナウイルスの影響もあり、練習試合が1試合しか組めず、各選手が45分のプレーでとどまっていたという。この日が今季初の90分の実戦だった。後半は体力的な課題からテンポが落ちたが、前半は狙い通りのカウンターで仕留めた。

ネルシーニョ監督は「公式戦1試合目としてはいい出来だった。技術面、体力面で課題はあるが、来週から始まるシーズンに向けてのいい1歩を踏み出せたと思っている」と総括した。

柏は3バックで入り、新加入のMF中村慶太(28)は右ウイングバックで起用され、存在感を発揮。ポジションにとらわれず、攻撃の起点に顔を出し、ボールを引き出しては攻撃を活性化させた。中村はJ2長崎在籍時のプロ1年目で、右ウイングバックの経験があった。

ネルシーニョ監督から「上下運動だけでなく。ボランチの感覚でやっていい」と、攻撃面で自由を与えてもらっており「守備の上下運動はしっかりやらなくてはいけないが、攻撃面ではバランス見て、自分の良さを出せるようにという感じでした」と振り返った。

キャンプ期間中からチームメートに自分の特長を知ってもらうべく、積極的にコミュニケーションを図り、チームメートの特長や要求にも耳を傾けた。この日、決勝点を挙げたドウグラスも、日本語が堪能。新加入選手のコミュニケーション力が、チームへの融合を早めており、ネルシーニョ監督は「2人とも、こちらが求めたタスクを完遂してくれた。キャンプから雰囲気も良く、今季加入した選手全員、融合してくれていると思っている」と手ごたえを口にしていた。