J1名古屋グランパスの長谷川健太監督(56)が、あえて弱腰に出た!? 

19日の開幕ヴィッセル神戸戦(豊田スタジアム)に向けた18日の最終調整後に、リモート取材に対応。チームは1月末の沖縄キャンプ中、新型コロナウイルスの陽性者が出た影響で、宿舎ホテルで自主隔離を余儀なくされた。練習試合は中止となり、開幕に向けた調整に狂いが生じたことで、同監督は「なんせ実戦ができていないので、手応えは全くないです」とぼそり。

確かに、コロナ禍の今、戦術を浸透させるにはあまりにも時間が短かったに違いない。

「何とか間に合わせることができた。ぶっつけ本番は否めないですが、やりながら合わせていくしかない」

そう続けた。

相手はMFイニエスタらを擁するスター軍団の神戸だ。元日本代表DFの槙野も浦和から加入。警戒すべき選手を問われると、長谷川監督は苦笑いしながら言った。

「名前を挙げるとその選手にやられちゃうので、名前は挙げないようにします。ACLでも上位にいけるだけの力のあるチーム。難しい試合になることを覚悟している」

ただ、G大阪を率いた14年には3冠を達成し、翌15年には天皇杯を2連覇、東京でも20年にルヴァン杯を制した。日本代表の監督候補にも挙がるほどの人だ。

弱気にも見える姿勢は、決して本心ではないだろう。

開幕戦については「もう、11人のメンバーで今週やりましたので、何も迷うことはないです」。若手の抜てきは「ないです」と即答した。

会見の最後には、短い言葉に力を込めた。

「勝ちたい! そう思っています」

昨季、名古屋はリーグ5位もルヴァン杯で優勝。長谷川監督の戦術が浸透すれば、今季も優勝候補の1つであることは間違いなさそうだ。