北海道コンサドーレ札幌ペトロビッチ監督(64)が2日、1日に80歳で亡くなった恩師であるイビチャ・オシム氏の死を悼んだ。

札幌・宮の沢での練習後取材に対応し、「偉大な監督が亡くなられたということで、非常に私も悲しい気持ちでいっぱい。私はオシムさんと28年間非常に濃い時間を過ごした。多くのことを学び、私にとってはオシムさんは師匠であり、先生だった」と話した。

シュトルム・グラーツ(オーストリア)でアシスタントコーチを務めていた時の監督がオシム氏だった。94年から28年来の付き合いがあり、いつもウイスキーなどのお酒を飲みながら夜通しサッカー談議をしていたという。オシム氏が03年にジェフ市原(現千葉)の監督に就任後は、オフにオーストリアに帰国した際に「彼は日本のことを私に話してくれた。日本の文化は素晴らしいこと、日本人の勤勉さ、優しさ。彼は日本を愛していたと思う」と振り返る。自身が06年に広島の監督に就任したのも、影響を受けていたからだった。

最後に会ったのは昨年12月にペトロビッチ監督が帰国した時だった。やはりサッカーの話ばかりだったという。「世界の誰よりもサッカーの方向性がどこにむいていくのかを見抜く力がすごかった。サッカーに対するアイデアは常にあふれ出てくるものがあり、彼はサッカーにおける1人の天才だと思う」と、尊敬の気持ちを表していた。