上位争いに食ってかかるぞ! J2モンテディオ山形が執念のドローに持ち込んだ。21位いわてグルージャ盛岡との「東北ダービー」に3-3の引き分け。最大2点差を追いつき、価値のある勝ち点「1」をつかみ、5位に浮上した。2-3で迎えた後半ロスタイム、FWデラトーレ(30)が起死回生の同点弾をたたき込んだ。

土壇場で執念をみせた。雨中のピッチ。敗戦濃厚の雰囲気が漂う、アウェーの地でデラトーレがチームを救った。1点ビハインドの後半ロスタイム。ゴール前でパスを受け取り、右足でダイレクトに合わせて、ゴールへねじ込んだ。「ニアに入って、良いボールが入ってきたので、押し込むことができて良かった」と振り返った。

試合序盤から流れは悪く、前半13分に先制点を献上。後半7分にPKで同点に追いつくも、同2分後には勝ち越され、同22分には追加点を奪われるなど劣勢な展開が続いたが、諦めない姿勢を貫いた。同23分にMF山田康太(22)が1点差に迫るゴールを決め、反撃ムードを一気に高めた。ピーター・クラモフスキー監督(43)は「試合の流れ、リズムをつかめなかったが、選手はひっくり返そうと戦ってくれた」。逆境に立たされても、負けない粘りを発揮した選手たちをたたえた。

「J1昇格」が視野に入る。今季はここまで20試合を戦い、8勝5敗7分け。勝ち点「31」で5位の位置につける。次節は18日、中2日でホームに戻り、甲府を迎え撃つ。【佐藤究】