アビスパ福岡は、ガンバ大阪との直接対決に敗れて、6試合連続勝ちなし(2分け4敗)となった。

勝ち点3差で迎えた残留争いのライバルとの大一番。勝てば“6ポイント”の価値があったが、持ち味としている堅守からのカウンターが不発で、後半ロスタイム4分に失点した。これで、5試合連続失点(計10失点)。リーグ終盤の大事な時期に来て、守備が機能しなくなってきた。得点もリーグワースト19得点で、攻守ともにかみ合わない。

福岡においては、7月下旬からの新型コロナウイルス集団感染の影響による調整難に加えて、DF柳貴博(25)の酒気帯び運転で、コンサドーレ札幌からの期限付き移籍契約を解除するというトラブルもあった。

そんな重苦しいムードの中で、痛い敗戦を喫して、長谷部茂利監督(51)は「悔しい敗戦になった。采配ミスを反省しています」と肩を落とした。

残り7試合。この日の試合はコロナ禍で延期になったイレギュラーな試合だった。そのため次はわずか中2日で9月3日ホーム名古屋グランパス戦が控える。相手の名古屋は中6日だ。

12位のままではある。だが、J2との入れ替え戦に回る16位湘南ベルマーレとは勝ち点2差、J2自動降格圏17位ヴィッセル神戸とも勝ち点4差の大混戦。残留に向けて楽観できない厳しい戦いが続く。長谷部監督は「逃げることなく、ブレることなくやって行きたい」と前を向いた。【菊川光一】