J2アルビレックス新潟の快足ウインガーが復帰間近のムードだ。MFイッペイ・シノヅカ(27)は6日、気合のこもった表情でフルメニューを消化。居残り練習では豪快なシュートでゴールネットを揺らした。リーグ序盤戦で負った右肩ケガの影響で、ここまでリハビリを余儀なくされてきたが、4日の練習試合(対新潟医療福祉大)で1得点するなど復調をアピール。10日のホーム琉球戦出場に向け、ピッチを上げる。

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J1昇格に欠かせないアタッカーがピッチに戻ってくる。6日の全体練習終了後、シノヅカはペナルティーエリア外からのシュート練習に取り組んだ。伸びのあるストレート、鋭くカーブをかけたキックは力強くゴール枠内を捉えた。「右肩まわりの筋肉に硬さは残るが、いい感じで打てている」と笑顔を見せた。

今季J1柏から期限付き移籍で加入。開幕の仙台戦から先発出場を続けるも、3月13日の秋田戦で右肩を脱臼。以降はテーピングをしてピッチに立ったが、5月15日町田戦を最後に離脱し、6月2日に手術を受けた。当初は全治4カ月を見込まれていたが、ハイペースで復帰。4日の練習試合は約30分プレーし、後半19分にゴールを決めた。「走力面はきつかったが、いいフィーリングでやれた」と約4カ月ぶりの実戦で好感触をつかんだ。

リハビリ期間はトレーナーや安野努フィジカルコーチ(44)と午前と午後の2部練を行い、復帰へのプログラムをこなした。また、背筋や肩甲骨周りの筋力強化、可動域アップにも着手した。「一段とパワーアップしてピッチに戻れるよう体の動きを見つめ直した。今後も継続する」。

残り8試合となったリーグ戦。新潟は現在、J1自動昇格圏の2位につけるが、3位岡山が勝ち点5差に迫る。大宮に在籍した19年にはJ1昇格争いを経験。ここからの戦いに向け「自信を持つことが重要。いいサッカーが出来ているので大丈夫。琉球戦からの3連戦でチームの助けになれるように準備したい」と力を込めた。【小林忠】