全国高校サッカー選手権(28日開幕、東京・国立など)に長崎代表で出場する国見が7日、長崎・雲仙市内で練習公開し、7度目の全国制覇へ健闘を誓った。

同校は29日の初戦で北海(北海道)と戦う。福岡や山形などでプレーして、18年から母校を率いる木藤健太監督(41)は、12年ぶりの全国舞台へ「国立に帰ることが国見にとっては大事。国立の舞台に戻りたい」と意気込んだ。

3度の選手権を経験している木藤監督にとって、国見時代に監督で、今年1月76歳で亡くなった小嶺忠敏さんの教えは息づく。チームスタイルは、当時のロングボールを主体とした堅守速攻型から、細かくショートパスをつなぐポゼッションサッカーに転換した。

今では、常勝軍団だった当時のスパルタ指導もない。だが、その中で「小嶺魂は勝負への執着があった。相手に負けないメンタル面は引き継ぎたい」と、タフな精神を植え付けてきた。

W杯日本代表の森保一監督(54)も長崎日大高で「打倒国見」に燃えた。黄金期は「国見=丸刈り」のイメージだが、21年の新チームから廃止。これまで禁止されていた携帯電話の所持も認めた。木藤監督の改革で生まれ変わった「新生国見」が、03年度大会以来、優勝から遠ざかる名門復活を目指す。【菊川光一】