今季からJ3に初昇格したFC大阪の49歳、DF村木伸二が最年長Jリーガーの第1歩を踏み出した。21日、東大阪市の花園ラグビー場で、G大阪ユースとの今季初の対外試合に途中から約7分間プレーした。

「僕は練習をし、試合でチャンスがなければ次という意識で若い頃からやってきた。たまたま、今日は試合に出ただけ」

昨季のJリーグではJ3沼津のMF伊東輝悦(48)が最年長だったが、1学年上で8月に50歳になる村木が現時点で今季の記録を塗り替えるのは確実。欧州に再挑戦する55歳のカズに対しては「天の上の存在。僕は選手を続けることが目標でチームが勝てばいい。僕はおるだけ」と笑わせた。

大阪府生まれでアルゼンチンなどでプロを経験したものの、11年に加入したFC大阪ではJFLの出場はなし。事実上は兼務するアシスタントコーチと通訳が本業だが、体力の数値はチーム内で上位を誇るほどだ。

現在もDVD製造会社でアルバイトをする異色のアマチュア選手は「8月、僕は50歳になっちゃいます。とにかく続けてたら、何かありますわ」。42歳の志垣監督に「僕に気を使わんといてください」と頭を下げた男は、テレビのドキュメンタリー番組にも登場しそうな、魅力あふれるJリーガーだ。【横田和幸】