日テレ東京Vが4-0でINAC神戸を破り、歴代最多記録を更新する16度目の優勝を飾った。なでしこジャパンFW植木理子(23)が、4試合すべてで2ゴールを奪う大活躍で2大会ぶりの日本一に導いた。竹本一彦監督(67)からも絶賛されたエースは、7月の女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会で12年ぶりの世界一を目指す。

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日テレ東京Vを2大会ぶりの優勝に導いたのは、164センチ、53キロのエース植木だった。「もしかしたらサッカー人生で一番うれしいかもしれない。ゴールを決めるしか、チームに貢献できないと思っていた」と素直に喜んだ。

前半39分の先制点は、右クロスを直接合わせる技あり。後半4分の追加点は混戦から強烈に振り抜く、パワー満点の得点。いずれも難しい状況から右足で決めた2発に、竹本監督からは「プライスレスのゴール。本当によくやってくれた。海外で通用するプレー」と絶賛された。

今大会は4回戦、準々決勝、準決勝、この決勝とすべて1試合2発、計8ゴールで得点王を獲得。植木は「ベレーザの長い歴史からすれば、たんなる(1つの)優勝かもしれないが、本当によかった」と話した。

川崎市生まれの植木は日テレ東京Vの下部組織から育った。16年のU-17W杯でも6試合4得点と活躍し、19年になでしこジャパンに初選出。東京五輪代表こそ外れたが、今夏の女子W杯でも期待される。視察した、なでしこジャパン池田監督からも「自分の役割をしっかり果たしていた」と信頼されるエースは、世界でも得点を重ねる。【横田和幸】

◆植木理子(うえき・りこ)1999年(平11)7月30日、神奈川県生まれ。中学時代から日テレ東京Vの下部組織に入り、なでしこリーグで活躍しながら各年代の代表としてU-17、U-20女子W杯にも出場。19年女子W杯は直前の故障で本大会から離脱。代表通算17試合8得点。昨年に早大を卒業。164センチ、53キロ。