北海道コンサドーレ札幌は今季2度目の2連勝を逃した。サガン鳥栖と勝ち点を分け合った。前半43分、FKからDF中村桐耶(22)がJ1初ゴールを決めて先制するも、後半8分、オウンゴールで同点に追いつかれた。総得点は38に伸ばし、リーグ単独最多をキープした。

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札幌は鳥栖からリーグ戦6試合ぶり勝利を目指したが、ドローに終わった。直近3連敗中。開幕から全16試合スタメンだったが累積警告による出場停止のFW菅大輝(24)に代わり、主将のMF宮沢裕樹(33)が7日天皇杯SC相模原戦に続き先発。リーグ戦は2試合ぶり。公式戦中2日での連戦に臨んだ。ペトロビッチ監督(65)は「全体としてラストパス、シュートの精度が足りなかった」と振り返った。

前半の早い時間でのプラン変更を余儀なくされるアクシデントがあった。前半22分、前線として先発したFW小柏剛(24)が負傷。左太もも裏付近を抑えながらピッチに座り込み、プレー続行は不可能に。急きょMFスパチョーク(25)が投入された。「前半途中で攻撃的な選手の小柏剛選手がケガで交代せざるを得ず、誤算だった。相手の背後を突け、脅威になれる選手。おそらく筋肉系のトラブルだろう。離脱するのは非常に痛い」と表情を曇らせた。

決めきれない場面が続くなか、同43分、プロ5年目のDF中村がJ1初ゴールを決め、先制した。FKから宮沢が折り返し、ヘディングで押し込んだ。U-18札幌時代にFWから転向したセンターバックは、攻撃への意識が高い。「そこが自分の良さ。どんどんトライしていきたい」と話していたことがある。今季すでにシーズン自己最多を更新する15試合に出場し、出番を増やしている下部組織出身が、ついにJ1の舞台で得点を奪った。

だが後半8分。同点ゴールを許した。相手に突破を許し、クロスに対してゴール前で体を張った中村にボールが当たり、オウンゴールで追いつかれた。

今季の前半17試合が終了した。7勝5分け5敗で勝ち点26で暫定7位。総得点38はリーグ単独最多、総失点32は2位タイ。指揮官は「決して満足はしていないが、これだけ入れ代わり立ち代わりケガ人が多く出ているなか、悪くない数字」と評価する。後半戦、引き分けから勝利に持ち込む試合を増やせられれば、上位浮上が視界に入る。

【動画】中村桐耶リーグ戦初ゴール! セットプレーから先制弾 リーグNo.1の攻撃力発揮

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