昨季まで女子プロサッカーWEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザを率い、今季から、兼任していた同クラブ強化部長の職に専念することになった竹本一彦氏(67)が、なでしこジャパンの一員として23年女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会で活躍した藤野あおば(19=日テレ東京V)に「今度はWEリーグを盛り上げろ」とメッセージを送った。

なでしこジャパンのメンバーでも、長谷川唯(マンチェスター・シティー)、長野風花(リバプール)、清水梨紗、林穂之香(ともにウェストハム)ら海外組は増えている。竹本氏も、藤野がいずれは海外で活躍できる逸材だということは分かっている。その上で、まずはWEリーグの発展に貢献してほしいと強調した。

竹本氏は「本人にも言ってるんですけど、活躍をすると誘惑がいっぱいくるじゃないですか。彼女もどこかで世界に出ていく存在になると思うんですけど、まずWEリーグを盛り上げてほしい。自分だけじゃなくてクラブとWEリーグを盛り上げて、その上で海外じゃないかっていう話はずっとしています」

「あおばは(日テレ東京Vが)優勝を争う上での大きなピース。W杯で活躍したから多くの人は海外に行けとか言いますけど、日本のWEリーグを盛り上げて観客動員につなげて、ベレーザを優勝させるピースになって、そこから海外だろと思います」などと説明。「(代理人からの問い合わせは)多いですよね。今、男子だけじゃなくて女子も」と付け加えた。

竹本氏は選手たちが次々に海外クラブへ移籍してしまう現状を危惧。WEリーグが高いレベルを維持し、運営面でもしっかりとした基盤を確立させて、ファンにとっても選手にとっても魅力あるリーグになっていくことに期待していた。