北海道コンサドーレ札幌はアウェーで横浜F・マリノスに0-3で敗れ、1勝1敗も得失点差で4年ぶりの準決勝進出を逃した。

前半32分に先制を許し、後半3、5分に連続失点してリードを広げられた。後半39分、PKのキッカーをルーキーFW大森真吾(22)が務めるも、決められなかった。6日ホームでの第1戦を3-2で先勝。引き分けでベスト4だったが、攻めの姿勢を貫き、ベスト8で散った。

   ◇   ◇   ◇

ホームで先勝した札幌は、準決勝切符をアウェーで手放した。第1戦は3-2。1点リードで臨んだ180分勝負の後半戦は、引き分け狙いの守備的な戦いは選ばず、立ち上がりから攻撃的スタイルで立ち向かった。「劣勢になっても盛り返せる選手になれるように」と意気込んでいた第1戦2ゴールのFW小柏剛(25)は、終盤で足をつりながらも最後まで走った。前半に2度、VARの結果オフサイドとハンドによる相手のノーゴール判定があったが、最終的に3失点完封負け。2戦合計3-5でベスト8で姿を消した。

チャンスは後半39分。PKのキッカーは大卒ルーキーのFW大森が務めた。肩で大きく深呼吸し、右足を振り抜いた。左下を狙ったキックは相手GKに読まれてキャッチされ、一矢報えなかった。ペトロビッチ監督(65)は「勝ち上がれなかったことに関しては悔しい面も残念な思いもある。応援の期待に応えられなかった申し訳なさもある」と語った。

ルヴァン杯は21歳以下の選手1人以上の先発がルールで定められている。25年加入が内定している特別指定選手の大体大MF木戸柊摩(20)が起用された。ただ、6日の第1戦で腰を負傷。それでもチームは他の対象選手が負傷離脱している事情もあり「僕がやるしかない」と出場。開始8分でDF馬場と交代した。早々に交代カードを1枚使うことになった。先発が予想されていたMFルーカス・フェルナンデス(29)が前日練習中に右太もも裏あたりを痛めて急きょ欠場。プラン変更も痛かった。

準優勝だった19年以来4年ぶりの決勝進出を目指していたが、戦いは終わった。天皇杯も敗退しており、今季残り8試合のリーグ戦に集中していくことになる。指揮官は「ケガ明けの選手が非常に多いなかで、チームとしてどういう準備ができるか。来週から模索しながら準備しないといけない」と前を向いた。