J2清水エスパルスMF白崎凌兵(30)が不退転の覚悟を示した。

25日のモンテディオ山形とのJ1昇格プレーオフ(PO)準決勝に臨むチームは22日、静岡市内で非公開練習を行った。J1昇格を懸けたPOは、負ければ終戦の一発勝負。攻撃のかじ取り役を担う30歳は「(POの)2試合で昇格にふさわしいチームだということを証明しないといけない」と表情を引き締めた。

勝てばJ1自動昇格だった最終節の水戸ホーリーホック戦は痛恨のドロー。手中に収めかけていた目標がこぼれ落ちた。白崎は「何かが足りなかったから昇格できなかった」。受け入れがたい現実に向き合い、気持ちを切り替えてきた。消極的となった水戸戦の戦いぶりを無駄にするわけにはいかない。

山形は最終盤での5連勝でPOに進出。勢いでは分が悪い。それでも、相手の勢いを逆手に取り、活路を見いだすイメージもある。「前からくれば裏が空くし、最終ラインが下がれば中盤にスペースもできる。1人1人が相手の状況をしっかりと見て、戦うことが大事」。試合状況や時間帯に応じた戦い方も想定し、入念な準備を進めてきた。

清水にとってPOは望んでいなかった戦い。1年間の積み重ねで決まった結果は残りの2試合で挽回するつもりだ。白崎は「自分たちで招いたことは自分たちでしか取り返せない」と語気を強めた。残り1枠となったJ1への切符は、自力でつかむしかない。【神谷亮磨】