ヴィッセル神戸が、J参入27年目で初優勝を達成した。
元日本代表FWで神戸の創成期を主に、主将として支えた永島昭浩氏(59=日刊スポーツ評論家)。「ミスター神戸」が、クラブの悲願達成に喜びの声を寄せた。
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神戸のみなさん、初優勝おめでとう。クラブOBとして心から祝福します。
大迫の今季22ゴール(25日時点)は、僕が97年にマークしたクラブの年間最多得点数に並んだと聞きます。当時はラウドルップというデンマーク代表がいて、僕がその世界基準のプレーに応えたい思いで、日々の練習から2人の距離感、角度、タイミングを計ったのを覚えています。
今でいえば、武藤が大迫を常に見ているし、互いが特長を引き出し合う。優勝が決まったこの日も、そうだった。イニエスタの退団による変化がありながら、仲間がいたから生まれた22得点。19年度に天皇杯優勝はあったものの、真の実力が問われるリーグ戦での栄冠は、みなさんの努力なしでは語れません。
クラブに根付く思いは今も変わらない。95年の阪神・淡路大震災の時、僕はJリーグ清水の所属だったが、オファーをいただいた神戸の力になりたく、故郷に戻った。震災によって神戸とのご縁をいただき、関係者、背中を押してくれた家族にも感謝している。
当時は高校のグラウンドを借りるなど、練習場は転々とした。それでも誰も文句を言わなかった。試合で勝った負けたは時の運。自分たちは、全力で取り組む姿勢を示すだけだった。
クラブに根付くそんな思いは、今も変わらないはず。神戸という街には人々が助け合う絆があり、この優勝でさらに深まることを期待しています。(日刊スポーツ評論家)



