青森山田(EAST王者)がサンフレッチェ広島ユース(WEST王者)を2-1で破り、2019年以来4年ぶり3度目の日本一に輝いた。後半45分から1点のビハインドを引っ繰り返し、優勝をつかんだ。

前半からFW中川育を中心に好機をつくっていた広島ユースは、後半4分に均衡を破った。

左サイドへのスルーパスから中川が抜け出し右足シュート。青森山田GK鈴木将永がセーブすると、跳ね返ったボールをMF鳥居禅音が頭でゴールを狙う。ボールの軌道に入ったFW井上愛簾が頭でコースを変えてゴール。先制点が飛び出した。

青森山田は後半19分、右CKからMF菅澤凱が頭で狙った。だが広島ユースはゴール前に人数をかけて立ちふさがり、シュートをブロックした。

広島ユースのCBを務めた木吹翔太は身長2メートルという規格外のサイズを武器に、攻守においてセットプレーでは存在感を発揮した。

また、GK山田真光も青森山田のロングスローなどのロングボールに対し、的確に対応するなど落ち着いたプレーが光った。

後半37分、青森山田が決定機を迎えた。ゴール前へ抜けたボールを前線に残っていたDF小泉佳絃が左足でシュートしたが、ボールはゴールバーを超えた。

さらに後半40分、青森山田は左サイドを突破したMF杉本英誉のクロスボールにMF芝田玲が頭で合わせたが、シュートはゴール枠を叩き、ここも決まらず。終盤はパワープレーをしかける青森山田の攻撃が勢いを増し、広島ユースを自陣に押し込む展開が続いた。

そして後半45分、青森山田はDF小沼蒼珠が左サイドからロングスローをゴール前へ送る。セーブしようとしたGK山田は相手選手と重なる形でボールに触れず、そのままスローインがゴールイン。土壇場で1-1の同点となった。

さらに後半アディショナルタイム4分。途中出場のFW津島巧がスルーパスから抜け出し、右足で冷静にゴール。これが決勝点となった。あまりにも劇的な結末となった。