全日本大学女子サッカー選手権(インカレ)が24日に開幕する。創部1年目で全員1年生で臨む初出場の新潟経営大(北信越2位)は1回戦で福岡大(九州2位)と対戦。県女子リーグで得点王に輝いたFW榎本真希が全国舞台でも得点量産を狙う。12大会連続12度目出場の新潟医療福祉大(北信越1位)は1回戦で大体大(関西2位)とマッチアップする。

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「目標は点を取ること」。新潟経営大のエース榎本はゴールへの意欲を前面に出し初のインカレに臨む。25日の1回戦では福岡大と対戦する。「相手は3バック。サイドのスペースをつきたい」とイメージする。

2勝1敗で新潟医療福祉大に次ぐ2位で突破した10月の北信越予選は左足の負傷のため、調子が上がらず3試合無得点。ただ県女子リーグでは6試合9得点で同僚のFW松崎瑞穗(1年)と並んで得点王のタイトルを獲得。得意のドリブルトップからのシュートでゴールを重ねた。稲葉旬監督(30)は「負けず嫌い。練習でシュートを外しても、不機嫌になるくらい」とがむしゃらな姿勢を買う。

保育士の資格を取るため、メンバーの中でただ1人、系列の新潟中央短大に通う。長い日は午後5時50分まで授業。大急ぎで午後6時30分開始の練習に合流する。帰宅後も講義で出された課題に取り組むが、自主トレも欠かさない。「自分の好きなことだから苦にならない」と笑う。

「チームの目標は日本一。まず1回戦は勝ちたい」。短大在籍でインカレに出場できる機会は2回だけ。「2年間しかないので納得のいくパフォーマンスがどれだけできるか」とワンプレーに全力を尽くす。【斎藤慎一郎】

◆榎本真希(えのもと・まき)2004年(平16)8月22日生まれ、新発田市出身。小2でサッカーを始める。中2年の途中までテニス部に所属しながらグランセナ新潟FCなどでサッカーを継続。新発田農ではボラミーゴに在籍し県女子リーグに出場。163センチ。

 

○…主将のDF今井乃愛(1年)は「相手の特長を出させないためにもっと前からプレスをかける」と福岡大の対策を話した。インカレ出場決定後、早大、順大、新潟L・U-18と練習試合を行った。引いて守る形を土台にしたが「失点しないかもしれないが、得点もできない。インカレでは前からボールを奪いにいく」と稲葉監督はチーム結成時から積み重ねてきたスタイルで臨むことを再確認。今井は「どんどんチャレンジする気持ちでゴールに向かいたい」とアグレッシブな戦いを誓った。

 

◆大会概要 全国の地域の代表23チームと、前回優勝の所属地域からの1チームを加えた24チームでトーナメント戦を行う。北信越の代表枠は2。1、2回戦と準々決勝は大阪市、千葉市で開催。準決勝(来年1月4日)、決勝(同6日)は東京・味の素フィールド西が丘で行われる。