市船橋(千葉)が、J2清水エスパルス内定のエースFW郡司璃来(3年)の今大会4得点目などで星稜(石川)に快勝し、ベスト8進出を決めた。

両校は20年前の1月に対戦して以来の顔合わせ。当時の星稜は元日本代表の本田圭佑、川崎フロンターレなどで活躍した橋本晃司を擁し、市船橋はベガルタ仙台などで活躍したDF渡辺広大が主将だった。結果は2-2でPK戦の末に市船橋が勝利。20年後の今回も、市船橋に軍配が上がった。

市船橋の主将のMF太田隼剛(3年)は「先制点をキーポイントにしていた。その後の失点は良くなかったですが、先制点が取れたのは非常に良かった」と振り返った。

能登半島地震が発生したばかりの石川代表との対戦。キックオフ前のイレブンが写真撮影では「力をあわせて乗り越えよう」のメッセージを掲げ星稜にエールを送った。

太田は「チームで何か出来ないかと考えて。もちろん、試合を全力でやることが一番、相手にとってプラスなことですが、その前に何かやろうとみんなで話し合って決めました」。

星稜の応援席は、日大藤沢、仙台育英の“助っ人応援団”や、2試合目に戦う名古屋(愛知)-岡山学芸館の選手、保護者らで埋まっていた。市船橋もメガホンを貸し出した。太田は「サッカーの力の偉大さをあらためて認識できた。いろんな人の思いを持った中で、次のステージに進むというのはメンバー1人1人が持たないといけない」と気を引き締めた。【岩田千代巳】

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