黒ひげ危機一髪作戦だ~!

全国高校サッカー選手権は8日、東京・国立競技場で午後2時5分から決勝が行われる。「琵琶湖の海賊」近江は、「ラスボス」青森山田との最終決闘に臨む。相手には190センチの超大型DF小泉佳紘(かいと、3年)ら危険な選手たちがズラリと並んでいる。その圧力にどう対応するかが勝負のポイントとなりそうだ。

決戦前日。ラスボス対策を問われた黒ひげの親分、前田高孝監督は、1975年(昭50)発売開始の不朽の人気ゲーム「黒ひげ危機一髪」になぞらえ説明した。「全員どこからでも手りゅう弾を投げてくる。いかによけて、時には速く投げ返して。こっちがマイボールの時は黒ひげ危機一髪みたいになる。飛ぶものが多いから、それはどこかな~と探しながらいかんと」。

青森山田のプレスの餌食に引っかかればカウンターを食らい、一気にゴール前まで押し込まれる。間違った穴に剣を刺し込んだ瞬間、ボーンと黒ひげ親分は吹っ飛んでしまう。チーム全体でのリスク管理が大前提となる。その上で、素早く相手の急所を突く一刺しが求められる。そこで期待されるのが、ボランチで攻守の要となっているMF西飛勇吾(ひゅうご、3年)だ。

ボール奪取とキラーパスを武器とする名手。「ボランチとして、ボールを奪われた時のかぶせ(奪い返し)、前に抑えにいくことはいつも意識しています。パスには自信があるし、観客を魅了するパスを見せたい」と意欲満々だ。

U-18プレミア王者の格上、青森山田を破るためのキーマンとなる背番号4は「頭を使ったプレーで山田を破りたい。山田は日本一強いチーム、そのラスボスを倒したい。自信はあります」とほくそ笑んだ。【佐藤隆志】