東京ヴェルディで今季から飛び級でトップ昇格を果たした注目の17歳、MF山本丈偉がJ1開幕戦の横浜F・マリノス戦(25日、東京・国立)のメンバー入りへチーム内競争に励んでいる。

9日、東京・稲城市のグラウンドで約1時間半の練習に参加。ゲーム形式のメニューではボランチに入り、大人の選手たちに負けじと激しくプレー。球際ではバチバチと体をぶつけた。

1月からプロとなり、サッカー漬けの毎日。公立高校の2年生だが、「ほとんど行けなくなった」という。ただ沖縄合宿を経て、プロとしての意識は一気に高まった。開幕まで2週間を切る中、「コンディションはいいです。(城福)監督からは守備の強度、インテンシティーを求められています。まだまだフィジカルが劣っていますが、頑張ってその差を埋めたい」と話した。

兄の山本理仁(シントトロイデン)に続き、東京Vのジュニアからトップへ昇格した。兄さながらの攻撃センス、正確なキック、そして186センチという大柄で空中戦も含めて自信を持っている。「比較されるのは気にならない、兄を超えていきたい」と意欲はあふれている。

昨年はU-17W杯にも出場し、1次リーグで強豪アルゼンチンとも対戦(1-3負け)。相手は10代でもプロで、中でも10番エチェベリは最近、マンチェスター・シティーへの移籍が決まったほどの世界的な逸材だった。それでも「アルゼンチンとやって、やれないことはなかった。刺激になったし、自分の基準点も上がった」。

その視線の先にあるのは、国立での開幕戦。J草創期からのライバル横浜が相手となるが「ヴェルディはどこよりもサッカーを楽しむチームで、アイデアや相手の裏を突くプレーにあふれている」と自負する。

まずはチーム内での競争に打ち勝つことが求めれる。中盤には実力ある先輩選手たちがそろうが「何としてもメンバーに入りたい。プロ1年目から活躍したい」と誓った。