J1アルビレックス新潟は10日、高知・春野総合運動公園陸上競技場で練習を行った。1月15日に沖縄で始まったキャンプも残り1週間となった。チームは仕上げのトレーニングマッチ2試合を戦い、新潟に戻って、今季開幕となる24日アウェー、サガン鳥栖戦に向かう。神出鬼没なオーバーラップで攻撃に厚みを出す右サイドバックの藤原奏哉(28)は在籍4年目の今季、これまで以上にゴールへ直結するプレーを増やそうと意気込んでいる。

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右の深い位置から、藤原がしたたかに得点を狙う。3日から始まった2次高知キャンプも最終盤。「ボールフィーリングや体は開幕に向けていい状態」と順調な仕上がりに手応えを示す。J1初舞台となった昨季は24試合出場で2アシストをマーク。ただ、無得点だったことに物足りなさを感じたようで「今季は攻撃に出る部分にこだわって、J1初ゴールを取りたい」と得点への欲を強めている。

守備では体の強さと技術で相手をねじ伏せ、攻撃では外と内のレーンを使い分けながら攻め上がり、チャンスに関わる。チームには多くの新戦力が加入したがウイングの補充はなし。既存選手のFW太田、MF松田、MFゴメス、DF長谷川巧との連係をより深めて右サイドを制圧するつもりだ。7日、J3カターレ富山との練習試合では幅を取るゴメスを藤原が内側から追い越し、左クロスに飛び込むシーンが作れた。「FWの近くでプレーしたり、左で崩して右で仕留める形は増えるかもしれないので狙っていきたい」とうなずく。

チームは1次沖縄キャンプから練習試合は4戦全勝と好調。「攻守において、もっと質を上げないと」と気は抜かないが、勝ちながら議論を交わすことには積極的だ。ボール保持率を高めて攻め込む新潟に対し、相手が守備的シフトを敷くことが予想されるが「拮抗(きっこう)した試合でアシスト、ゴールで勝利に貢献したい」。昨季の自分を超える攻撃力を示していく。