アルビレックス新潟は3月2日のアウェーのガンバ大阪戦に向け、聖籠町で調整を進めている。

フィニッシュゾーンで輝きを放ち、攻撃をリードするFW鈴木孝司(34)は、今季開幕の24日鳥栖戦(2-1)で決勝点をアシストするなど存在感を示した。1点リードの後半13分には左足でゴールネットを揺らすも、オフサイドの判定で「幻」に。次節で正真正銘の今季初ゴールを決め、チームを開幕連勝に導く。

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したたかに、強気にゴールへ迫る。開幕白星スタートを切った新潟は2連勝を狙うG大阪戦に向け、オフ明けの27日から練習を再開。今季も最前線で攻撃の起点となり、チームの機動力を引き出す鈴木は、「(敵地でも)自分たちの土俵に持っていき、勝利をつかみたい」と闘志をたぎらせている。

先発した鳥栖戦は0-1の前半終了間際にパス回しに加わり、FW谷口海斗の同点弾に関与。後半7分のPKは阻まれたが、直後の同9分に右CKをニアに走り込んで頭でフリックし、DF新井直人の決勝点をアシストした。「PK失敗を引きずらずに違う形で(得点に)貢献できて良かった」。同13分には巧みなフリーランで最終ラインを突破、GKのタイミングをずらす左足シュートを決めたが、オフサイドの判定で取り消された。「考えるより体が勝手に動いた。決まって気持ちよかった(笑い)。残念だけど仕方ない」と前を向く。

相手センターバックとの駆け引きを楽しむように縦パスを引き出したり、フィニッシュに持ち込む。鳥栖戦ではFW谷口とともにチーム最多3本のシュートを放ち、ゴールの「匂い」を感じさせるプレーを連発した。「クロスへの飛び込みなどいい感覚がある。次は必ずゴールにつなげたい」。G大阪戦で正真正銘の今季初ゴールを奪って勢いに乗る。【小林忠】

 

J1新潟は28日、ホームのデンカSで、首都圏を中心に歯科医院を運営する医療法人新心会グループとのオフィシャルクラブパートナー契約締結記者会見を行った。中野幸夫社長、MF島田譲とともに登壇した、新心会グループの冨田和志理事長は「いつかアルビに貢献したいと思っていた。ご縁をいただき、感謝している」と笑顔を見せた。

歯科の観点からスポーツ用マウスピースの制作支援や、歯科矯正等を行い、選手をサポートする。既に沖縄・高知キャンプからサポートを開始。希望する選手の歯型を取り、ヒアリングを繰り返しながらオリジナル品の制作・改良を進めている。現在は筋トレや軽い練習で使用しているという島田は「実戦での使用に向けて意見交換していきたい。いろんなサポートを受ける分、J1優勝を果たせるように頑張っていきたい」と活躍を約束した。

新潟出身でサッカー少年だった冨田氏は学生時代の03年11月23日、新潟がJ1初昇格を決めた試合でボールパーソンを務めた。「人の数がすごかった。3、4万が集まる光景をまた見たい」と当時を懐かしみながら、「てっぺんを目指してほしい」とJ1初タイトルを狙うチームにエールを送った。