「山下が1ミリ…」届かなかった。

女子日本代表なでしこジャパン守護神として、28日のパリオリンピック(五輪)アジア最終予選で北朝鮮戦を破り2大会連続6度目の五輪切符を中3日。INAC神戸レオネッサGK山下杏也加(28)が、敵地での三菱重工浦和レッズレディース戦に先発出場した。前半12分、なでしこジャパンでともに戦った相手FW清家貴子(27)のシュートに懸命に右手を伸ばしたが、わずかに届かずゴールを許した。北朝鮮でライン上で右手でボールをかきだした「山下の1ミリ」と称されるスーパーセーブを生んだ状況と同じ前半1-0の場面だったが、再現とはならなかった。

だが、安定感のあるセーブを見せるなど、9本のシュートをわずか1失点に抑え、勝ち点1を得た。シュートを決めた清家からも「やはり山下選手はすごい能力を持っているので一筋縄ではいかないことは分かっていたので、タイミングをずらそうと思って振り向きざまにうったら入ったので良かったです」と存在をたたえられた。

試合はINAC神戸が前半5分に、なでしこジャパンDF北川ひかる(26)のCKからDF竹重杏歌理(21)が頭で押し込み先制。同12分に清家が相手DFを背負ってボールを受けると、鋭く反転して右足でゴール左隅に決め、勝ち点を分け合った。