神戸DF山川哲史(26)が、後半27分に自身通算2点目となる今季初ゴールを決めた。

DF初瀬亮(26)が左CKからゴール前にボールを入れると、相手DFと競りながら頭を前に出して当て、ゴール左へ。何度もガッツポーズをして喜びを爆発させた。

試合後、シュート場面や喜びについて問われた山川は「覚えてないんですよ。ほんまに何も(笑い)。でもホーム初勝利を届けられてすごくうれしいです」。無我夢中での一撃に、笑顔を見せた。

練習の成果が報われたゴールだった。成長を遂げて昨季のリーグ初優勝に大きく貢献した山川だが、自身の得点力は課題に挙げていた。

その改善に向け、今季は北本久仁衛コーチ(42)らとともに、クロスからのヘディングシュート練習を繰り返してきた。全体練習後には、菅原智コーチ(47)の蹴るボールに合わせ、FW大迫勇也(33)に当てる角度のアドバイスを受ける光景もあった。

北本コーチは自身の経験も踏まえて、アドバイスを送り続けてきた。「僕は(頭を)振りすぎて外す傾向があったから、枠を飛ばすことを伝えている。点の取れるセンターバックはすごく価値が高いと思っていて『サラリーも変わるぞ』と伝えている(笑い)」。

この日、山川が決めたのは、助言通り、確実にゴールに飛ばすヘディングだった。

「毎日練習してきたんで、まずはその成果が出て良かったなと思います」。今季副主将にも就任したディフェンスリーダーは、得点力向上でさらなる飛躍を期す。【永田淳】