コンサドーレ札幌はアウェーでC大阪に1-1で引き分けた。前半29分、MF浅野雄也(27)が3試合ぶり今季2点目を決めて先制。後半26分にPKで同点に追いつかれたが、首位に立っていた相手から敵地で貴重な勝ち点1を奪った。5戦連続負けなし(1勝4分け)で、最下位から19位に浮上した。

小型車がスーパーカーと互角に戦った。札幌がC大阪と勝ち点を分け合った。試合前にペトロビッチ監督(66)は「自動車レースで相手はフェラーリ、我々はミニクーパー」と例えていた。「故障が起こって小さい車が勝つこともラリーの中ではある」と、力の差を認めていた相手との戦い。終えると「狙いは十分出せていた」と評価した。

6試合連続の先制に成功した。40歳の誕生日を迎えたGK菅野のロングボールから、MFスパチョークがスルーパスを送り、抜け出した浅野が左足で押し込んだ。相手GKが防ぎきれず、ゴールに吸い込まれた。「もう少しきれいに決めたかったが、『入れ』と思った。チームに攻撃の勢いを作りたいと思っていた」。狙いどおりに流れをつかんだ。

逆転は許さなかった。失点は、FW菅が元札幌MFルーカスにファウルを誘われて献上したPKでの1点のみ。流れからのゴールは与えなかった。前節4月27日湘南戦では3点リードからのドロー。1週間ミーティングを重ねて守備面を見直した。浅野は「後半はみんな集中して、立ち上がりからしっかりやっていこうと話していた」。反省を生かした。

5試合連続で勝ち点を積み重ね、最下位は脱出。それでもまだ降格圏の19位。指揮官は「札幌は厳しい状況にいても、必ずはい上がっていく。結果に対する責任は常に監督にあるが、自分の仕事がある限り頑張っていきたい」。5連敗したシーズン当初より、チーム状況は上向きという手応えはある。中2日での6日ホーム東京戦での今季2勝目に向けて、自信を高めていた。【保坂果那】

【動画】首位から奪った先制弾!札幌浅野雄也がスパチョークのスルーパスに反応

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