今年2月に新設された女子サッカーのノジマステラ神奈川(神奈川県3部リーグ)が8日、来季のなでしこチャレンジリーグ(なでしこリーグ2部相当)参戦を大きく引き寄せた。この日、さいたま市内で行われた全日本女子選手権関東予選準決勝で浦和ユースに2-1と逆転勝利。本大会出場が決定し、同リーグが定めている「全日本選手権地域代表チーム」の加入条件を満たした。達成すれば、都道府県3部リーグからの昇格は史上初めてとなる。

 来季のチャレンジリーグは現在の12から16チームに増やすことが、すでに決定している。参戦希望が4チーム以下の場合は、このまま自動昇格が認められる可能性が高い。5チーム以上の場合は参入決定戦(11月予定、場所未定)を行う。さらにリーグ下位2チームとの入れ替え戦も実施する。

 試合は0-1で迎えた後半14分、MF吉見夏稀(19)が直接FKを決め同点。28分にも吉見がボランチの位置からドリブルで突破し、PKを誘発。「ずっと練習したし、私が(PKを)とったので蹴らせてもらいました。GKが動いたので逆に蹴りました」と落ち着いて右隅に決めた。

 昨年までは東京電力マリーゼ(現チャレンジリーグ仙台)を率いていた菅野将晃監督(52)も、目標にしていた「権利獲得」に目を潤ました。「選手や会社(母体の家電量販店ノジマ)のパワーを感じた大会。年内にはグラウンドも(相模原市内に)完成するので、女子サッカーのすそ野を広げる役割も担っている。選手たちは将来の良い経験、財産になったと思う」と喜んだ。