<J2:横浜FC0-0鳥栖>◇第4節◇23日◇三ツ沢

 横浜FCのFWカズ(三浦知良=41)が、今季初出場を果たした。鳥栖戦の後半12分にトップ下の位置で交代出場。積極的にボールに絡んで、右でん部痛からの復活をアピールした。試合は0―0で引き分けたものの「試運転」でまずまずの動きを見せたカズは完全復活に手応えをつかんだ。上位陣がそろって引き分けたため、首位広島、2位横浜FCは変わらなかった。

 交代するFWアンデルソンと手を合わせると、カズは勢いよくピッチに飛び出した。「中盤を厚くしたかった」という都並監督の指示通り、トップ下の位置で後方からのパスを受け、両サイドや前線のFW御給に配球。後半20分過ぎには自ら左サイドをドリブル突破し、ゴールへと迫った。

 桜の開花と同時に、41歳が「開幕」を迎えた。先月14日に右でん部を痛め、戦線を離脱。当初は29日の水戸戦での復帰を目指していたが、2日前に鳥栖戦のベンチ入りが決まった。「お祭り男だから、ホームで何かやってくれると思って」と話した都並監督は試合後「初戦としては合格。カズはこれからでしょう」と、キングの復活を喜んだ。

 もちろん、本調子には遠い。竹内トレーナーも「まだ70%。試合をした痛みがなければ、4月か5月には100%に」という。それでも「痛みもないし、楽しかった」とカズ。「お客さんの前でサッカーができたことが良かった。まだ始まったばかり。これからでしょ」。チームの顔は、J1再昇格目指して言った。