J2仙台の手倉森誠監督(40)が、山形の小林伸二監督(47)と18日に控える今季最初の「みちのくダービー」で、ベストを尽くし合うことを約束した。チームは13日、約2時間のフィジカルトレーニング。コンディションの良さを確認すると指揮官は、ダービーへの意気込みを語った。

 前日12日にかわした小林監督との会話の内容を、手倉森監督は笑顔で切り出した。「昨日『よろしく』と電話したよ。お互い勝った後でダービーをやれるのは良かったねって。『いい準備してやりましょう』って話した」。03年には大分で小林監督-手倉森ヘッドコーチの師弟関係にあった。今でも頻繁に連絡を取り合う仲だが「今週はもう電話しない」と話した手倉森監督から「元弟子」の柔和な表情は消えていた。

 いやが上にも盛り上がる試合を勝って、連勝街道を突き進みたい。そんな思いもあってか、前日には岩手の名刹(めいさつ)中尊寺に足を運び願掛け。ところが…。「昇格を願ったお札を置いてきたけど、修学旅行の学生の札がどんどん積まれて、自分のが下になった」。少々、ガッカリの指揮官だが、3連勝で勢いづくだけに「5月全勝」と再び宣言。元師匠への恩返しの白星に自信を見せた。【山崎安昭】