カメナチオ大分が“銭闘モード”だ。過去最高の4位で終えたリーグ戦で1試合平均0・71のJ歴代最少失点記録を打ち立てた大分守備陣の契約更改交渉が、ことごとく越年することが30日、分かった。GKの西川、下川、3バックのDF森重、深谷、上本は、この日まで誰1人として契約を更新していない状況だ。

 若手以外で契約を更新したのはFWウェズレイ、高松、MF高橋ら攻撃陣ばかり。高額なベテランが大量解雇される厳冬オフにあって、大分のレギュラークラスは少なくとも推定500万円以上アップの年俸提示を受けている。さらにナビスコ杯優勝とリーグの獲得賞金、計1億6000万円の半額8000万円が選手にボーナスとして還元されるが、原強化部長は「守りの選手は『得点が入らず、無失点でいかなければならない精神的なきつさの中で記録もつくった。そこをもう少し評価して欲しい』といっている。クラブとしては評価はしている。辛抱強く交渉を続けるしかない」と困惑顔だ。この日、4度目の交渉を行ったMF金崎も越年が決定。昨年までと違う好成績余波が、ナビスコ杯王者を襲っている。