J1で17位と低迷している柏が、成績不振を理由に高橋真一郎監督(51)を解任し、後任に川崎V(現東京V)、名古屋で指揮を執ったネルシーニョ氏(58)を招聘(しょうへい)することが13日、分かった。今季就任した高橋監督は第17節を終えて3勝6分け8敗で、契約期間1年半を残しての解任。近日中に正式発表される。ネルシーニョ氏は来週中に来日する予定で、就労ビザの取得に時間がかかるため、19日のG大阪戦(柏)は井原正巳ヘッドコーチ(41)が臨時で指揮を執る。

 柏が折り返しの第17節を終え、監督交代を決めた。3勝6分け8敗の17位と、降格圏を脱出していない責任を問い、違約金を払う覚悟で、まだ1年半の契約が残っている高橋監督をあきらめた。14日にも本人に通告するとみられる。

 昨季ヘッドコーチだった高橋監督体制で船出した今季は、マイナスからのスタートだった。MFアレックスが千葉に移籍し、唯一補強したMFアルセウが開幕前に負傷し登録抹消。ケガ人が続出する中、同監督はMF大津を育てるなど戦力の底上げに貢献した。苦しい時期をへて、今月になってFWアンセウモハモン、DF朴東赫(パク・ドンヒョク)らを補強。最近3試合は2勝1敗と調子は上向きで、高橋監督は「次のG大阪戦から新戦力が使えるし、チームもいい方向に向かっている」と手応えをつかみ、反撃という時期だったが、あっけなくチームを去ることになった。

 ネルシーニョ氏は、V川崎、名古屋で指揮を執り、3度目のリーグ挑戦。1年契約の年俸7000万円(推定)で、結果次第ではプラス1年のオプションをつけるとみられる。来週中に来日する予定で、就労ビザの取得に時間がかかるため、19日のG大阪戦は井原ヘッドコーチが臨時で指揮を執る。

 昨季の石崎信弘監督(J2札幌監督)、今季の高橋氏と、チーム再建を託して複数年契約を結んだ監督を続けて解任した柏は、新監督で巻き返せるのか?

 ネルシーニョ氏の手腕に注目が集まる。