J2札幌が、ブラジルのポルトアレグレに所属していたMFブルーノ・フェラス(26)獲得に動いていることが25日、分かった。181センチ、80キロの大型ボランチ。MF上里の東京移籍が濃厚で、その代役としてブラジル・グレミオ育ちのブルーノ獲得を目指す。主力の流出は痛いが、頼もしい助っ人を中盤の軸にする方針だ。

 17歳からグレミオでプレー。フルミネンセ、クルゼイロなど強豪クラブを渡り歩いてきた。足元の技術は折り紙付きで、手足も長く器用さを兼備したダニルソンというイメージ。クラブ関係者は「詳しいことは言えないが、補強リストにある1人」と明かした。シーズン中から情報を入手し、正式にオファー。今後、条件面の交渉に入る。

 資金難のため主力の大量流出に苦しむチームだが、水面下ではその穴を埋める作業が進んでいる。ブルーノは東京移籍が濃厚な上里の代役として浮上。今季、ダニルソン不在で苦戦した中盤のコントロール役として期待できる。ほかにもボランチ候補として、横浜MF河合の獲得にも動いている。今季は守備に奔走し、陰のMVPと評価されたMF芳賀もいる。ブルーノ獲得となれば、課題となった中盤でのボール奪取率が一気に上がる可能性が高い。

 故障で来季開幕絶望となっている守護神高原の代役には、07年の昇格に貢献したGK高木貴が加入。MF藤田の新潟移籍は痛手も、砂川の再契約という形で攻撃的MFの戦力ダウンを最小限に抑えることができた。崩壊危機に陥っていたチームが、少しずつ形を取り戻してきた。